①日本中で考えると、他にも「町」はたくさんある中で、なぜ京丹後市に移住しようと思われたのでしょうか?
人生の選択肢を選ぶときに「人」がキーポイントだなって思っています。この人がいるから行ってみたいとか。ここに初めて来たのも友人から誘われたからです。前職は色々と企画ができるし、やりがいはあったんですけど、仕事ばっかりしてるなって思ったんです。その悩みを友人に話したら「とりあえず丹後きたら」って言われて。初めはその友人に会いに行くためにちょこっと丹後に遊びに行くつもりで訪れたのですが、あっという間にその魅力に惹かれて、「あぁ、こんなところに住んでみたいな」って。しかも、夜ご飯を地域の人と食べる機会もあって、初対面の人ともコミュニケーションがとれた時に、すごくあったかくて、素敵やなぁと感じたことがきっかけですね。
②1について、具体的には、何か例えばの例などはありますか?
一番仕事でしんどかった時期に「丹後に来れば?」って言ってくれた友人から、「ほんまに移住してくる気ある?」って言われて、「機会があるならいつでも行く準備はできてるで」って言ったら、今の仕事を紹介してくれたんです。そこから直感で移住を決めました。たぶん面白いことが待ってるぞって。
でもそれだけじゃなくて、心のどこかで教育関係の仕事に携わりたいと思ってました。それがたまたま京丹後であって。まさにタイミングですね。これを逃したときに、次にまた同じことがいつあるか分からないしって思ったら「今やる!」ってなったんです。もしかしたらやりたいって思った時にはご縁とかないかもしれないですし。ご縁とタイミングですね。
③移住してみて、良かった点は何でしょうか?
人が人を呼んでくるじゃないですけど、アクティブな人がいて、その人の所に面白い人が丹後内からも、全国からもやってきて、そこから企画がどんどん出来ていくのを目の当たりにして、なんかすごいエネルギーにあふれた町やなって思ったんです。何か微力でも自分のできることを見つけて、新しいチャレンジができたらいいなって。やりたいと思ったらそれを許してくれそうな町の雰囲気があると思います。
京丹後にいると色々な人と出会えます。偶然出会った人の影響を受けて思いもよらなかったことを考えるというか、自分の価値観の幅を広げてくれるような選択肢がいっぱいあるなって思いますね。
④移住してみて、困っている点、不安な点は何でしょうか?
カフェもあるし、食べ物は美味しいし、困っていることがあんまり思い浮かばないのですが、虫は好きじゃないので、虫が多いことですかね。
買い物で言うと、個人的にはエンターテイメント性があるような本屋さんが近くにないなって思いますね。今の時代ネットで購入することもできるんですけど、やっぱりあの空間に行って、触ってみるのが好きで。何気なく行って知らなかった本と出会うとか。本屋さんでの出会いが少なくなったなとは思いますね。
あとは車の運転。都市部にいるときは全然していなかったので、運転できると行動範囲が広がるのでいいんですけど、不安はありますね。雪が降るとどんな感じなんだろうとちょっぴりドキドキしています。
⑤移住する前と現在とで、ご自身の中で京丹後市に対してイメージが変わった、認識が変わった点などはありますか?
来る前だとそもそもしっかり一日休むという日が全然なくて、あったとしてもとりあえず本を持ってカフェ巡りでした。それがすごく楽しかった。どちらかというと仕事から離れた場所では自分一人の時間を大事にしたいと思ってたんです。
でも京丹後市に来たら休みの時にできることが田植えを皆でしようとか、海岸清掃でできるだけ面白くごみを集めてこようとか、DIYイベントとか。多様な人たちと、年齢とか性別とか関係なく子供から大人まで交じり合って、時間を過ごす休日になってきました。生活環境が変わると休日の過ごし方もがっつり変わるなって思います。何だか面白いですね。