月: 2022年3月

「地域で身近な世界を幸せにするデザイナーになる」(市民ライター記事)

地方には仕事の選択肢がない、と思っていませんか?

特にデザインを仕事にしようと思った時、真っ先に思いつくのは渋谷や東京など最先端のキラキラした世界ではないでしょうか。しかし、地方にもデザイン力を発揮できる場所を見つけたり、自分自身で一から築いたりといった”ならでは”のやりがいが実はあるのです。。

ぼくは現在、京都・舞鶴にて自宅の一室を改装し、3Dプリンタ等の機材を誰でも使うことができる工房として地域の人たちに開放し、デザイナーとして地域の人達がモノづくりやデザインに触れることができる取り組みを行っています。

(改装の様子)

(展示会のイベントを行った時の様子)

(利用の様子)

さまざまな選択肢があった中で、ぼくは地方でデザイナーとして働くことを選びました。

そんな僕が感じる地方でデザイン活動を行なう利点は下記の3つです。

 

1.自分のデザインしたものの反応をすぐ知れる

若い世代が地方でデザイナーとして活動すると、近隣商品のパッケージデザインや商品開発に携わる機会が少なくありません。そういった商品の消費者はごく身近な周りの人であり、手がけたデザインへの反応を直に知ることができるので、感謝の気持ちが膨らみます。

例えば、地域の音楽活動を紹介するために、youtubeチャンネルのモニュメントを制作してほしいという依頼がありました。毎週依頼者とともに手を動かしながら、ようやく完成したそのモニュメントは、動画内であらゆるシーンで使われ、そのチャンネルのシンボルとなりました。依頼者が身近な人であることで、喜んでいる反応をダイレクトに知ることができ、デザインしてよかったなとしみじみ感じることができました。

2.チャレンジの場があふれていて幅広い

地域単位だとデザイナーの絶対数が少ないため、実力があれば人づてで「デザインならこの人!」という立場が築きやすいです。僕自身も、よく行くカフェのオーナーに自身のデザイン・モノづくりの取り組みを雑談交じりに話したところ、興味をもってもらい実際にそのカフェのコースターデザインに関わらせていただく貴重な体験をさせていただきました。

また絶対数が少ない故に、信頼関係を築ければ幅広い領域のデザインに携われるチャンスにあふれています。

現在僕が運営しているモノづくり工房でも、グラフィックデザインから3Dプリンタを用いたプロダクトづくりまで、取り組み自体に興味を持ってもらえることで幅広いデザイン領域に取り組んでいます。

地方ではまだまだデザインされていない箇所が多々あります。けれどもそれは裏を返せば自分自身がデザインする余地がまだまだ残ってるということだと思います。

3.自然素材に身近に触れることができる環境がある

ぼくが住んでいる舞鶴は、山や海といった自然がとても身近な存在です。仕事場から一歩外に出れば、広々とした雄大な自然に囲まれ、リフレッシュすることができます。また、自然野菜・果物等の生産者・生産場所までの距離が近いので、その素材・製品そのものの魅力を間近に感じることができたり、和紙や陶器等自然素材を扱う職人も多く工房を構えているため、そういった自然素材を扱うデザインに興味がある人にはうってつけの環境だと言えます。

 

まとめ

地方でデザイナーとして活動することの魅力を感じていただけたでしょうか。

デザイナーが増えたら、地方がもっとクリエイティブで楽しい場所になると思います。僕が現在行っている地域工房の取り組みも、多くの人が気軽に立ち寄れる場をつくることで、デザインに触れたり興味を持ってもらったりする人を増やして、デザインをする人のコミュニティをつくることを目的としています。地方でデザイナーとして働くこと、これが令和時代の新たなスタンダートになってくたらと思っています。

あなたも一緒に地方でデザインを軸に活動して、地方デザイナーの楽しみを増やしませんか。

instagram:space_kakko

facebook :space kakko

書き手 田中 大貴

 

東京都国立市生まれ。2020年8月に就職をきっかけに舞鶴に移住。建設会社に勤めながら、自宅の一室をspace「KAKKO」という工房として地域に開いている。最近の趣味は点描画

 

 

 

丹後の美味しくて多様な食材(市民ライター記事)

丹後」と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか。詳しい方は丹後ちりめんや日本三景の天橋立を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、僕が移住して一番感動した、じつは丹後に根付いている「食」。丹後は海の幸や山の幸が豊かでそんな食材を口に運ぶことは丹後で暮らす人々の小さな幸せの一つです

丹後ってどんなところ?

丹後は、海と山の距離が近く、車で2時間で一周できます。そんな土地の中に、豊富な食材がぎゅっと詰まっています。丹後は京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町からなる地域で主に丹後半島からなる日本海に面した地域。断崖絶壁の海岸線や漁師町の船屋、田畑の広がる田園風景などが特徴です。いろいろな風景があるのでドライブをしているだけでも楽しめます!

丹後の食が豊かな理由

冬は”うらにし”という独特な気候によって、雨や雪が多くなり湿度が高いことが特徴です。そんな、丹後半島は水源が豊かで河川が多く農業をするための平らな土地があるため、農業も盛んに行われています。また、丹後半島は海に囲まれているため漁業も盛んに行われていて伊根の舟屋が残っているように昔から漁業が生活に近い存在でした。様々な環境があるからこそ丹後では様々な食材を楽しむことができます。

海や山の食材が楽しめる

海の幸は、久美浜の牡蠣や間人のカニ、宮津の丹後トリガイが代表的。山の幸なら、与謝野町や宮津では、大江山を駆け巡る鹿や猪のジビエが有名です。「豆っこ米」と呼ばれるおからを肥料につかった米、宮津のやまのいもや万願寺とうがらしといった野菜、京丹後市には多くの果樹園があり、甘くてジューシーな桃や梨、ぶどうやメロンを直接農家の方から購入することができます。さらに、そんなおいしい食材が、直売店のみではなく街中のスーパにも並んでいるため、日常の食事で地産地消を楽しむことができます。

ご近所さんからいただくことも

そんな食が豊かな丹後では、飲食店やスーパーなどで美味しい食材にふれる機会があるのはもちろんのことですが、ご近所さんから食材を頂く機会も多いです!ぼくが移住してから、夏には宮津湾のタコ、秋にはお米や旬の果物、冬には大根やカブ、ゆずなどをご近所さんにいただきました。ぼくの楽しみは頂いた方におすすめのレシピを聞いて料理をすること。一番のお気に入りはゆず大根、近所のおばあちゃんのなつかしい味がしてとっても美味しく、白いご飯がすすみました!

このように丹後は食が豊かで美味しいのはもちろん、食を通じたコミュニケーションが根付いています。これがぼくが移住してきて感じた、丹後ならではの当たり前の小さな幸せです。
ぜひ、丹後に遊びに来て美味しいご飯を食べてみてください!

書き手

高橋友樹

神奈川県川崎市生まれ。2021年の4月に宮津市へ移住。まちづくり会社の㈱ローカルフラッグで働きながら、自宅の一室をDIYで改装し鍼灸師として働いているダブルワーカー。鍼灸とまちづくりをつなぐため日々奮闘中。

 

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