

織物の産地・丹後からの挑戦
丹後ちりめんに代表される地場産業を継ぎ
デザイン起こしから百貨店販売まで
新たな織物シーンを展開する日々。
革新で新たな伝統を作りあげます。


先の世代まで見据えて前進。
与謝野町に5代続く『柴田織物』。すべて分業の丹後ちりめんの工程のうち、色糸で柄を織り上げる縫取ちりめんという織りを手がけています。
体調を崩した先代を手伝うため、27歳で電機メーカーの設計の仕事を辞め、与謝野町へUターンした柴田祐史さん。3年後に先代が他界すると、売り上げが半減してしまいます。悩んだ結果行き着いたのが、「一度、自分で着たいと思う着物を作ってみよう」という挑戦でした。マンホール柄をスキャンしてデザインを起こし、織り上げた着物はこれまでどこにもなかった一枚。みずから着こなす柴田さんに注目が集まります。これが下請けの卸中心から、デザイン・織り・販売までをこなすスタイルへと移行する転機となりました。
丹後織物の若手職人チーム『TANGO+』のメンバーとしても、着物の魅力を伝えてきた柴田さん。現在は織物業に就業するIターンの人材を探すため、「よさのワーキングステイ・トライアル」にも参加するなど、次世代の育成へとその視線は向かっています。




1. 現在はお母さんと二人三脚で織物を作り上げます。ガシャンガシャンと織り機の音が響く工房にて。2.カモフラージュ柄の着物は、定番の人気柄。3.織物の柄を決めるのは、織り機にセットして使う穴があいた紋紙。4.電子基盤を着物の柄にデザインする柴田さん。デザインから織り、販売まで手がけるだけに、多忙な毎日を過ごしています。

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File.6 |
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![]() Yuji Shibata |
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京都市から車で約2時間 |
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居住スタイル / Uターン |
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良い所 / 豊かな自然で仕事に集中できる。 |
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悪い所 / 変わることへの不安が強い。 |
