私(筆者)は舞鶴が好きだ。食べ物がおいしく、魅力的な景色が沢山あるからだ。しかし知らない人もいると思う。改めて舞鶴の良さを知ってほしい。そこで、バックパッカーとして世界各地を回った経験があり、私と同じく舞鶴が好きで移住した渡邊さんに取材した。
渡邊さん
舞鶴市大浦地区で農業をしながら夫婦でタイ料理店”FonDin”を経営している渡邊さん。
タイに長期滞在をしていた際に日常的に食べていた料理が日本に帰ったあとも恋しくなり、自分で作ってみたのが料理店を始めたきっかけだという。
地域内の田畑を使って、自然農という栽培方法で農業をしている。渡邊さんが行う自然農は、耕作を行わず、農薬も使用しない、農作物がもつ生命力を活かして栽培している。田んぼは、地元の方と情報交換をしながら手植え、手刈り、稲木干し。畑は知り合いに教えてもらいながら様々な種類の野菜を少しずつ育て、お店で調理して提供することもある。
舞鶴は妻の父方の故郷。奇麗な海に見惚れたのも移住のきっかけになった。
▲タイ料理店“FonDin”の看板
舞鶴の自然が好き
渡邊さんは舞鶴の “自然”が好きだ。
タイ料理店FonDinの近くには、古い家や小道、畑があり、雰囲気がとてもよい。特に店の近くから見える海がお気に入りだという。
夏は海で泳ぎ、冬は雪かきをする。そんな暮らしの中で日本らしい四季の移ろいを感じる。
特に大浦地区は、海・山・田畑が近くコンパクトにまとまっている。
「わっと驚くような景色ではないかもしれないが、落ち着くんですよ」。大自然に翻弄され大変なこともあるが、都会でできないような経験ができるため生きている感じがするという。世界各地を巡り、いろいろな場所を見てきたなかで、舞鶴で理想とする自然の風景が見つかった。
▲FonDin近くの小道
▲お気に入りの景色
編集後記
日常に溶け込んで気にすることはなかった景色。身近にあるからこそ、「いつでも見に行ける」もしくは、「舞鶴の自然はもう知っている」と思っていた。
しかし、当たり前だと思っている自然に改めて目を向ける機会を渡邊さんは与えてくれた。地元の良い所をたくさん見つけていきたいと思う。そして、もっと舞鶴を好きになっていきたい。
取材者 西舞鶴高校 布川 怜央