京都府の中央やや北部に位置する綾部市。肌着メーカー・グンゼの創業地であり、諸説あるけれど足利尊氏生誕の地とも伝わる地です。地元住民が良く口にする「何もないとこ(ろ)」というわけではないけれど、まだ全国的には知られていない小都市である綾部市。しかしこの人口わずか3万2千人の田園都市が、田舎生活に憧れる人々の間で密かな定住の人気スポットとして、今注目を集めています。
その定住実践者のひとりが、家族と共に京都府向日市から綾部市へ移住してきた伊藤夏子さん。自然に近い生活環境を求めて伊藤ファミリーが選んだのは、自然を満喫できる綾部ふれあい牧場や、綾部市梅林公園といった、綾部市の観光スポットのさらに奥の山間のなか。ここで、自宅と併設するナチュラルスタイルの古民家美容室「マノワ」を昨年3月に立ち上げました。
そんな夏子さんにとって、マノワオープンにあたり大切にしている3つのこだわりがあります。1つ目は「自分ができるだけ心地よく、整っている」こと。具体的には、きれいな手で子供におむすびを握りたいから、手が荒れるケミカルな成分を含んだパーマやカラーリングは行わない。仕事の前に家庭、生活があり、すぐそばに自然が感じられるということをご自身がとても大切にしています。そしてその事実を感じるために、自分の時間とゆとりをもつこと。2つ目は、そのことによって「お客さんにもホッと、心も身体も楽になってもらいたい」ということ。最後に3つ目として、仕事が辛いと思っている美容師さん達に、「いろんな働き方の選択肢があるということを知ってもらいたい」ということ。
先日、ヘアカットを担当している女性より、本人の結婚の祝宴用ヘアメイクを依頼がありました。自分の髪質や肌質、好みを日頃から理解してくれている夏子さんに、人生で一番大切な日をお願いしたいという、依頼者からのたっての想い。遠方への出張となりましたが喜んで夏子さんは引き受けました。それも自分自身にゆとりがあり、お客様に身体もココロもホッとなってもらいたいという想いがあったからこそ。
この依頼をきっかけに、撮影用ヘアメイクの仕事がちらほらと舞い込むようになったそうです。あらゆることが循環していくなかで、ゆらぎながら調和している。そんな店名にもなった「間」の「和」を大切にする。ヘアカットと、ハーブシャンプー、ヘナを使った、ケミカルではない自然な施術を通じて、自分もお客様も身体とココロがホッと軽やかになれる“ナチュラルヘアケアクリエイター”でありたいと夏子さんは願っています。
広島県広島市生まれ。13歳から京都市へ。29歳から向日市で暮らし、以後美容師として独立。2014年に家族と綾部市へ移住し、2018年、自宅に併設する古民家美容室「マノワ」をオープン。夫と4歳、10歳の2人の息子と4人で自然の中で暮らし、自分が心地よいスタイルで働いている。
古民家美容室・ヘナ ハーブシャンプー カット
場所 | 京都府綾部市大畠町 |
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電話番号 | 0773-21-7262 |
営業時間 | 9時30分〜17時(火、水、金、土 不定休あり) 予約制 |
価格 | ・カットのみ4,000円 ・ハーブシャンプー付きカット4,500円 ・ハーブシャンプーのみ1,000円 ・ハーバルカラー(ヘナ・ナンバンアイなどのブレンドハーブ) 4,000〜6,000円 (お流しなしの場合は1,000円引き) |
URL | https://www.instagram.com/manowa.no.niwa |
参考URL | 古民家美容室マノワ: https://www.instagram.com/manowa.no.niwa/ 綾部市:https://www.city.ayabe.lg.jp/ 綾部市観光協会:https://www.ayabe-kankou.net/ |
海の京都DMO / 綾部地域本部勤務。綾部市で生まれ育ち、大学進学を機に20年以上綾部を離れる。次第にふるさと回帰の想いが強くなり2013年に綾部市へUターン。趣味は旅行。夫&愛猫と福知山市在住。